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SONY MDR-CD900ST と Takstar PRO80

SONY MDR-CD900STといえば1989年の発売以来、最高品質の性能とコストパフォーマンス性をもって世界的に大ヒットした最高峰のスタジオ用のモニターヘッドホンのひとつです。

発売から四半世紀たっているのにもかかわらず、いまだ音楽制作の最前線で定番製品として使われ続けています。(TVでレコーディング風景などが映ったらだいたいこのヘッドホンをしてます)

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私自身、音響に凝っていた頃からの愛用品だった事もあって、AVAのプレイ時もこのヘッドホンを愛用。
その類まれなる音の解像度によって、サウンドプレイ時にもいかんなく性能を発揮して・・・いた。・・・うん、私がヘボいだけでヘッドホンは悪くない_:(´ཀ`」 ∠):_

ただ不満な点があり、定位に少々難がある。
正確に言うと、左右の通常の定位は問題ないものの前後の定位が弱い。
さらに、一定以上離れた足音が2つ鳴った場合どちらが近いのか判断しづらかった。
これは、耳とヘッドホン側のドライバユニットが近い構造的な問題のような気がしたものの、イヤーパッドをカサ増しするのもダルいので半ば諦めていのですが───

そんな所に、「定位が素晴らしい!」と、某無限氏よりたびたび絶賛されているゲーミングヘッドホン「Kingston HyperX Cloud」が、うちの倉庫に眠いって居る「Takstar PRO80」のOEM品であるとの情報をゲット。
さっそく引っ張りだして来て、天下の「SONY MDR-CD900ST」と聴き比べをしつつ、FPSに合うようならメインのPCヘッドホンに昇格させようと思ったわけです。

というわけで聴き比べてみた。
ヘッドホンから鳴る音が変わるだけなので動画にできないのが残念ですが、FPSに必要そうな要素をいくつか解説してみます。

▼解像度(音の分離)
これは、さすがのCD900STに分がありました。
ただし、PRO80も解像度が決して低いわけではなく、同価格帯のヘッドホンと比べたら段違いの性能があります。
両者とも足音の人数等の把握や自身のダッシュ中の他音の把握などには十分な解像度性能と言えます。

▼音場(定位感)
CD900STは、モニターヘッドホンらしくきっちり音場が狭く無駄な反響が無い分、左右の定位は抜群。
対してPRO80も同じく音場は狭めではあるものの、比べるとふた回りほど広い印象。左右の定位はもちろん前後や上下も聞き取りやすく、この多少の広さのせいか遠近の聞き分けがしやすい。遠い足音が遠ざかっているのか近づいてるのか良く分かる印象だ。

比較すると左右定位は差が無いものの、前後・上下および距離の定位でPRO80のほうが優れていると言えました。
某氏の定位感絶賛も納得です。

▼低音(不要な爆発音)
音楽鑑賞用は重低音を強調されたものが多いが、
モニターヘッドホンであるこの両者は音像の差こそあるが無用な低音の強調感は感はなく、FPS向きと言える。
しいて言うならばPRO80のほうが多少低音が強い。

▼中~高音(足音・ジャンプ音・設置音等の聞きやすさ)
中音域まではCD900STのほうが音像が良く優勢。高音になるとPRO80の程よい抜けの良さを感じる。
密閉型のヘッドホンは音抜けが悪くなるものだが、PRO80はよく調整されている。
ただし、それほど差は無く好みの問題といった程度。

 
 

総合評価

解像度は両者必要十分、低中高音は、イコライザで ある程度調整できる部分なので、初期状態で低音が抑えられている分両者とも優秀といえます。距離定位においてだけはPRO80が優位。音場の特性による「定位感の良さ」から「PRO80」のほうがFPSに向いていると言えそうである。

ということで、無事(?)「Takstar PRO80」をメインヘッドホンに昇格することにいたしました。
どうしても音像に差がありまだ少し違和感がありますが、少しずつ慣れていけば前よりマシなサウンドプレイができそうです。
これを期に、ボロボロになったCD900STをリペアし、本来のモニター用として大事に使います(;◜◡‾)

つまり「Takstar PRO80」と共に、
同製品と同性能なうえに、ゲーミングヘッドセットには珍しくマイクの性能も良く、手元の音量コントローラー等のゲーミング用オプションがついた「Kingston HyperX Cloud」もおすすめできる製品と言えるのではと思います。

 
んむ。有意義な検証だった。

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